Kickの外配信のように「外に持ち出す機材」の話は前回の記事で整理したけれど、今回は逆に「自宅の配信環境の心臓部」であるパソコン本体の話をしたい。
スマホやXbox Cloud Gamingのようなクラウドゲームでもゲームはできるものの、重いタイトルを高画質で遊びたい、配信しながら画面を録画したい、といった段階になると、専用のゲーミングPCがないと動作が重くなったりカクついたりすることが増えてくる。とはいえ「何を基準に選べばいいのか分からない」という人も多いはずだ。この記事では、初めてゲーミングPCを買う人でも判断しやすいように、選ぶときに見るべきポイントと、価格帯別のモデルを整理した。
ゲーミングPCを選ぶときに見るべき5つのポイント
パーツの名前がずらっと並んでいると難しく感じるが、実際に見るべき場所は多くない。ここでは配信・実況を想定した場合の目安を、専門用語をできるだけかみくだいて説明する。
| チェック項目 | 何のためのパーツか | 配信・実況を意識するなら |
|---|---|---|
| CPU | ゲームの処理や配信ソフトの動作を担当する頭脳部分 | Ryzen7クラス以上だと配信しながらのプレイでも余裕が出やすい |
| GPU(グラフィックボード) | 映像を描画する部分。ゲームの画質やフレームレートに直結 | フルHD・144Hz前後のモニターで快適に遊びたいならRTX5060/RX9060XTクラス以上が目安 |
| メモリ(RAM) | ゲーム・配信ソフト・ブラウザなど同時に動かすアプリの作業スペース | 配信ソフトやDiscordを同時に開くなら16GBより32GBのほうが安心感がある |
| SSD | データの読み書き速度。ゲームの起動やロード時間に影響 | 1TB前後あるとゲームを何本か入れても余裕が持てる |
| 電源ユニット・保証 | パーツを安定して動かすための土台と、故障時の安心材料 | 1年保証が標準で付いているかを確認しておくと安心 |
【価格帯で比較】ゲーミングPCおすすめ3モデル
今回は、コスパの良さで注目されているBTO(受注生産)ブランド「OZ GAMING」から、価格帯の違う3モデルを比較してみた。BTOとは、パーツの組み合わせを選んでから一台ずつ組み立てて発送してもらう購入方法のことで、必要な性能に応じて価格を調整しやすいのが特徴だ。
| エントリー | ミドル | ハイエンド | |
|---|---|---|---|
| 価格(税込) | ¥159,800 | ¥229,800 | ¥356,800 |
| CPU | Ryzen7 5700x(8コア16スレッド) | Ryzen7 5800X3D(8コア16スレッド) | Ryzen7 9800x3D(8コア16スレッド) |
| GPU | GeForce RTX5060 8G | Radeon RX9060XT 16G | Radeon RX9070XT 16GB |
| メモリ | 16GB DDR4 | 32GB DDR4 | 32GB DDR5 |
| SSD | 500GB(Gen3) | 1TB(Gen3) | 2TB(Gen4) |
| 向いている人 | フルHDで人気タイトルを遊びたい初心者 | 配信しながら快適に遊びたい人 | 高画質・高フレームレートにこだわりたい人 |
エントリー:まず1台目として揃えたい人向け
フォートナイトやAPEXのようなフルHD中心のタイトルを、144〜165Hzモニターで快適に遊べる性能を持つモデル。ゲーミングPCが初めてで、まずは価格を抑えて始めたいという人に向いている。
16GBメモリ・500GB SSDを搭載したエントリーモデル。フルHD・144〜165Hzモニターとの相性が良く、価格を抑えつつ人気タイトルを快適に遊べる。台数限定モデルのため在庫状況は変動する。
¥159,800(税込)の詳細を見る →ミドル:配信も見据えて余裕を持たせたい人向け
CPUに「3D V-Cache」という技術を使ったRyzen7 5800X3Dを搭載し、メモリも32GBに増量したモデル。ゲームをしながら配信ソフトやDiscordを同時に動かしても、動作の余裕を持たせやすい構成になっている。
32GBメモリ・1TB SSDでゲームと配信ソフトの同時稼働に余裕を持たせたモデル。ゲーム実況・配信をこれから本格的に始めたい人に向いている。
¥229,800(税込)の詳細を見る →ハイエンド:高画質・高フレームレートにこだわりたい人向け
最新世代のRyzen7 9800x3DとRadeon RX9070XTを組み合わせ、メモリもDDR5・32GBに強化したモデル。重量級タイトルを高画質設定のまま動かしたい人や、動画編集も並行してこなしたい人向けの構成だ。
32GB DDR5メモリ・2TB SSDを搭載したハイエンド構成。高画質・高フレームレートでのプレイや、配信と動画編集を並行したい人に向いている。
¥356,800(税込)の詳細を見る →台数限定モデル・セール品を選ぶときの注意点
BTOパソコンを探していると「大決算セール」のような期間限定の値引き表示をよく見かけるが、今回あえて上記3モデルには含めていない。セール対象の商品は「販売終了:2026年10月01日」のように、数日後には購入できなくなるものが多く含まれているためだ。今回紹介した3モデルは在庫数のみで管理されている「台数限定モデル」のシリーズから選んでいるが、それでも人気モデルは早期に売り切れる可能性があるため、購入を検討する際は商品ページで在庫状況を確認してほしい。
そのほか、BTOパソコンを選ぶときに見落としやすいポイントも挙げておく。
- クーポンコードの適用有無や有効期限は、購入手続きの画面で必ず確認する
- 標準の1年保証に加えて延長保証(2〜3年)をオプションで付けられる場合がある。長く使う予定なら検討する価値がある
- メモリやSSDの容量は購入時にオプションで増やせることが多いが、その分価格も上がるため、自分の用途に必要な分だけ選ぶ
- 初期不良時の返品・交換条件(期限や条件)は、購入前に販売ページで確認しておくと安心
よくある疑問
スマホやXbox Cloud Gamingでも配信はできる?
軽めのタイトルであれば可能だが、画質や動作の安定性を重視するなら、専用のゲーミングPCのほうが快適に配信できる。Xboxのゲームを本体なしで遊ぶ方法で紹介したように、まずは費用を抑えて始めてみて、本格的に配信したくなったタイミングでゲーミングPCを検討するという順番でも問題ない。
BTOパソコンと家電量販店のパソコンは何が違う?
BTOパソコンは、CPUやメモリなどのパーツを自分で選んで組み合わせてから発送してもらう購入方法のこと。既製品よりも用途に合わせた無駄のない構成にしやすく、同じ予算でもゲーム向けの性能を確保しやすいのが特徴だ。
まとめ
ゲーミングPC選びは、CPU・GPU・メモリ・SSD・保証の5つを押さえておけば、パーツの知識がなくても自分に合った1台を選びやすくなる。今回紹介したように、まず遊びたいタイトルの重さと、配信をするかどうかを基準に、エントリー・ミドル・ハイエンドのどの価格帯が自分に合っているかを考えてみてほしい。台数限定モデルは在庫が変動するため、気になったモデルがあれば早めに商品ページで詳細を確認することをおすすめする。


