Kickの収益算定はどう変わった?「平均同接」が重視される理由と、日本の配信者の受け止め

KICK

2026年9月、Kickで配信している人の間で「収益の計算方法が変わった」という話が広がりました。「平均同接が時給になるらしい」「レイドをもらっても意味がなくなった」といった声も出ています。

この記事では、何が変わったのか、運営はどう説明しているのか、日本の配信者はどう受け止めているのかを、確認できた範囲で整理します。

先にポイントです。

  • 変わったのは収益の「算定方法」で、運営は「収益レート(単価)を下げたわけではない」と説明している
  • 以前は配信1回ごとの実績が反映されていたが、今は直近の複数の配信をまとめて評価する方式になった
  • 海外メディアは、9月に支払いが想定より低かった問題が、Kickの手作業の計算ミスによるものだったと報じている
  • 「Kickをやめる配信者が増えている」という投稿も広がったが、それを裏付けるデータは確認できていない

何が変わったのか

KPP(Kick Partner Program)は、Kickが配信者に収益を支払う仕組みです。9月19日、「KICK運営から正式に説明を受けた」とする投稿がXで広まりました。

投稿者によると、運営の説明は次の内容でした。

  • 収益レートが引き下げられたわけではない
  • 変わったのは「算定方法」。これまでは「その日の配信実績」が強く反映されていたが、これからは「直近の複数配信の実績を加重平均して算定する」
  • 1回だけ閲覧が低くても、収益が急落しにくい
  • 閲覧やエンゲージメントが伸びた配信は、その後の収益にも反映される
  • 単純な同接だけでなく、実際の視聴者数、コメント参加者数、視聴者のリテンション(継続視聴率)など、複数の指標を総合して算出している
  • 不自然に作られた視聴数は、収益に影響しにくい仕組み

注意したいのは、この投稿は「運営から聞いた内容を投稿者が中継したもの」で、Kick公式アカウントの発表ではない点です。投稿には「CEO・取締役からも正式発表があるとのこと」とありますが、その発表は今回の調査では確認できていません。

海外メディアはどう報じたか

海外の配信データサイト「Streamscharts」は、9月21日付の記事で、この変更を次のように伝えています。

  • 9月に、複数のパートナーが想定より低い支払いを受け取り、配信ごとのレートが大きく変動したとの報告があった
  • Kickは、原因を手作業の計算ミスと説明し、影響を受けた配信者にバックペイ(差額の支払い)を実施した
  • 配信1回ごとにレートを決める方式から、直近の複数配信に基づく「ローリング方式」へ移行した
  • Kickのディレクターが、Xで「正確な支払い、誤りへの責任、透明性が重要」という趣旨の声明を出した

日本で語られている「加重平均」の変更は、こうした支払い問題への対応と同じ時期に行われたものとみられます(ただし、日本向けの公式な説明では、計算ミスについての言及は確認できていません)。

過去にも、Kickは視聴数の指標の見直しをしています。2025年11月には、共同オーナーのEd Craven氏が、KPPの仕組みは変えておらず、複数タブでの視聴や非アクティブなユーザーによる不正な視聴を検出するよう「ビューカウントの指標を刷新した」と説明したと、海外メディアのwin.ggが報じています。

日本の配信者の受け止め

SNSでは、次のような声が見られました。いずれも個人の投稿で、配信者全体の意見ではありません。

「平均同接を重視する仕組みになった」という受け止めは、複数の投稿に共通しています。ある投稿者は、「過去30日の平均閲覧数が時給として計算される仕様に変更されたようだ」「一発当ててもあまり意味をなさない」と書いています。

ただし、「過去30日の平均が時給になる」という具体的な計算式は、運営の説明(「直近の複数配信の加重平均」)にはなく、投稿者の理解です。実際の計算方法は、現時点で確認できていません。

また、配信者のかつき氏がこの変更について配信で話したとする投稿もあります(紹介した投稿者による要約で、元の配信は未確認)。それによると、「これからは平均同接を下げないようにやっていかないといけない」「手抜き配信ができない」という内容でした。

「やめる配信者が増えている」は事実か

10月6日には、「Kickやめる配信者多くて草」「平均閲覧制度は相当闇が深い」とする投稿が、4万回以上表示されました。

この投稿には、辞めたとされる配信者の具体名や数字は示されていません。一部の別投稿では、Kickの閲覧数そのものに疑念をほのめかす書き方もありますが、根拠は示されていません。

Kickの閲覧数については、以前から日本のブログなどで、同接の水増し(ボット)を疑う意見が出ています。たとえば2025年7月の個人ブログは、「ニコ生で同接200〜400人だった配信者がKickでは1,500人程度になる」といった観察から、複数の説を挙げています。ただし、いずれも推測の域を出ず、確認はされていません。

今回の件も、「やめる配信者が増えた」「閲覧数に問題がある」と断定できる材料は、現時点ではありません。

配信者にとって、何が変わりそうか

ここからは、確認できた運営の説明をもとにした筆者の考えです。

  • 1回の配信で同接が大きく伸びても、それだけでは収益が大きく変わらなくなる可能性がある
  • 逆に、配信1回が不調でも、直近の複数配信が良ければ、影響が小さくなる可能性がある
  • 運営が「実際の視聴者数、コメント参加、リテンション」を挙げている以上、短時間の同接よりも、視聴者が長く見続ける配信の方が評価されやすいと考えられる

ただし、実際の収益がどう変わるかは、配信者ごとの数字が公開されていないため、外部からは分かりません。

現時点で確認できないこと

  • Kick公式による、日本向けの正式な発表
  • 「CEO・取締役から正式発表がある」とされた発表の有無
  • 「過去30日の平均」という具体的な計算式
  • 日本の配信者が実際にKickをやめている数
  • 閲覧数の水増しの有無

まとめ

  • 2026年9月中旬、KPPの収益算定が、「配信1回ごと」から「直近の複数配信をまとめて評価する方式」に変わった
  • 運営は「収益レートを下げたわけではない」と説明している(ただし、公式発表ではなく中継の投稿)
  • 海外メディアは、9月の支払い問題がKickの手作業の計算ミスによるもので、バックペイが行われたと報じている
  • 「平均同接が重要になった」という日本の配信者の受け止めは複数あるが、「やめる配信者が増えた」には根拠が示されていない
  • 公式の発表や、実際の収益データが出た時点で、この記事に追記する予定

Kickの配信を見る側として、配信者の数字やランキングを確認したい人は、こちらの記事も参考になります。

配信で収益を得ている場合の税金や申告については、別の記事で整理しています。

配信で伸ばしたい人向けに、入門用のUSBマイクを一つ挙げておきます。映像より先に、声の聞き取りやすさで印象が変わることがあります。

PR
HyperX SoloCast 2 コンデンサーマイク USBマイク
HyperX SoloCast 2 コンデンサーマイク USBマイク

USB接続でつなぐだけで使える、配信・ゲーム実況向けのコンデンサーマイク。

Amazonで詳細を見る →
タイトルとURLをコピーしました