「宇宙世紀って結局なに?」「ガンダムの作品って、どの順番でつながってるの?」「ジークアクスは初代の続きなの?」。ガンダムは作品が多く、こうした疑問が出やすいシリーズです。
この記事では、宇宙世紀の年表と、作品どうしのつながりを1枚の図にまとめました。ジークアクスと、宇宙世紀以外の作品(ターンAガンダムなど)の位置づけも説明します。2026年10月時点で、公式ニュースや百科事典などで確認できた情報をもとにしています。
先にポイントを書くと、次の4つです。
- 宇宙世紀(U.C.)は、ガンダムの舞台になっている架空の暦で、作品として描かれているのはUC0153ごろまで
- 本編は「ガンダム → Ζ → ΖΖ → 逆襲のシャア → UC → NT → ハサウェイ → F91 → クロスボーン → V」の順に時代が進む
- ジークアクスは宇宙世紀の作品だが、初代のパラレルワールド(歴史が分かれた別の世界)
- ターンAガンダムは、宇宙世紀を含む過去の歴史を「黒歴史」として受け止めた作品。それ以外の作品は、基本的に別の世界
宇宙世紀(U.C.)とは
宇宙世紀は、『機動戦士ガンダム』から『G-SAVIOUR』までの作品の間に存在する、架空の歴史です。戦記のような体裁で、作品で描かれた戦争や対立に年月が当てはめられ、「本当にこの歴史が続いている」ように楽しめる作りになっています。
起点は、宇宙への移民が始まった年です。日本語版Wikipediaの「宇宙世紀」の項目によると、UC0001に宇宙移民が始まり、改暦のセレモニーが開かれました。同じ年にはラプラス爆破事件も起きています。この事件は、のちの『機動戦士ガンダムUC』の物語につながります。
宇宙世紀より前の「西暦」の時代についても、設定があります。地球連邦政府は西暦1999年に樹立され、2045年に最初のコロニーの建造が始まった、とされています。
宇宙世紀の年表
作品で描かれた主な出来事を、時代順に並べました。
| 年(UC) | 出来事 | 主な作品 |
|---|---|---|
| 0001 | 宇宙移民が始まり、改暦。ラプラス爆破事件が起きる | 機動戦士ガンダムUC |
| 0079.01.03 | ジオン公国が宣戦布告し、一年戦争が始まる | 機動戦士ガンダム |
| 0079.01.04 | ブリティッシュ作戦(コロニー落とし) | 機動戦士ガンダム |
| 0079.01.15〜16 | ルウム戦役 | 機動戦士ガンダム |
| 0079.09.18 | サイド7でガンダムが初陣 | 機動戦士ガンダム |
| 0079.12.24 | ソロモン攻略戦 | 機動戦士ガンダム |
| 0079.12.31 | ア・バオア・クー攻略戦 | 機動戦士ガンダム |
| 0080.01.01 | 終戦協定が結ばれ、一年戦争が終結 | 機動戦士ガンダム |
| 0083 | デラーズ紛争(星の屑作戦) | 機動戦士ガンダム0083 |
| 0085.07.31 | 30バンチ事件 | 機動戦士Ζガンダム |
| 0087.03.02 | ガンダムMk-II奪取。グリプス戦役の本格化 | 機動戦士Ζガンダム |
| 0088〜0089 | 第一次ネオ・ジオン抗争 | 機動戦士ガンダムΖΖ |
| 0093 | 第二次ネオ・ジオン抗争 | 逆襲のシャア |
| 0096 | ラプラス事変 | 機動戦士ガンダムUC |
| 0097 | UCの1年後を描く物語 | 機動戦士ガンダムNT |
| 0105 | マフティー動乱 | 閃光のハサウェイ |
| 0123 | コスモ・バビロニア建国戦争 | 機動戦士ガンダムF91 |
| 0133 | F91の10年後。木星帝国との戦い | 機動戦士クロスボーン・ガンダム |
| 0149〜0153 | ザンスカール戦争 | 機動戦士Vガンダム |
一年戦争の日付は、日本語版Wikipediaの「一年戦争」の記述にもとづいています。デラーズ紛争は、資料によって月日の書き方が異なるため、年だけを載せました。
一年戦争が「一年」と呼ばれる理由
UC0079.01.03の開戦から、UC0080.01.01の終戦協定まで、ちょうど約1年です。この間に、コロニー落としや、サイド7での遭遇戦、ソロモン・ア・バオア・クーの戦いなどが起こります。
作品どうしのつながりを1枚の図で
宇宙世紀の作品は、「続編」「外伝」「パラレル」の3つに分けて見ると整理しやすくなります。

図の見方は次のとおりです。
- 青い実線の矢印:続編(時代順)。ガンダムから右へ、Ζ、ΖΖ、逆襲のシャア、UC、NTと進みます。逆襲のシャアから、ハサウェイとF91・クロスボーン・Vの2つの流れに分かれます。
- 黄色い点線:外伝や前日譚。THE ORIGINは初代の前日譚です。0080は終戦前後の外伝です。
- 赤い点線:ジークアクス。初代と歴史が分かれたパラレルです。
- 茶色の枠:宇宙世紀以外の世界。ターンAガンダムとGのレコンギスタ、そのほかのアナザーガンダムです。
本編の「続き」を整理する
つながりを、時代ごとに一言で整理します。
- ガンダム → Ζ:Ζは、一年戦争から7年後(UC0087)の物語です。ガンダムの人物が再び登場します。
- ΖΖ:Ζの直接の続編です。
- 逆襲のシャア(UC0093):シャアとアムロの決着を描く劇場作品です。
- UC(UC0096)→ NT(UC0097):NTは、UCの1年後です。「UC NexT 0100」というプロジェクトの第1弾でした。サンライズが2018年に発表した、宇宙世紀を最後まで描くための企画です。
- 閃光のハサウェイ(UC0105):逆襲のシャアの12年後です。原作は、富野由悠季さんの小説(1989〜1990年、全3巻)です。「UC NexT 0100」の第2弾にあたります。
- F91(UC0123)→ クロスボーン(UC0133)→ V(UC0153):ここから先は、さらに先の未来です。クロスボーン・ガンダムは、F91の10年後を描く漫画です(長谷川裕一さん作、富野さんの原案・資料をもとにした作品)。
ジークアクスは「初代のパラレルワールド」
2025年に放送された『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』は、宇宙世紀の作品です。ただ、他の作品のような続編ではありません。
日本語版Wikipediaによると、舞台は宇宙世紀0085年です。初代ガンダムと比べて、一年戦争の経過が変わった世界を描いており、「ファーストのパラレルワールド」という位置づけです。
歴史が分かれた場所
分かれ目は、第2次ソロモン会戦です。シャアの乗る赤いガンダムのサイコミュ(人の感応波で兵器を操作する装置)が暴走し、「ゼクノヴァ」と呼ばれる超常現象が起こります。ソロモンの一部が消え、グラナダへの落下が防がれて、ジオン公国が戦争に勝つ、という流れです。
初代では、連邦が勝ち、1年で終戦しました。ジークアクスの世界では、ジオンが勝った状態で、UC0085まで時間が進みます。
基本情報
- 制作:スタジオカラー × サンライズ(初の共同制作)
- 監督:鶴巻和哉さん、脚本:榎戸洋司さん・庵野秀明さん
- 劇場先行版「Beginning」:2025年1月17日公開(TV第1〜3話と第8話Aパートを再編集したもの)
- TVシリーズ:2025年4月から放送
- 主人公:マチュ(アマテ・ユズリハ)。ほかに、ニャアン、シュウジ・イトウ、シャリア・ブルらが登場
ここまでは、日本語版Wikipediaなどで確認できる情報です。分岐したあとの世界が、Ζガンダムなど初代の続編の出来事とどうつながっているのかは、私が確認できた資料では分かりませんでした。この記事では、断定を避けています。
宇宙世紀以外のガンダム
ガンダムには、宇宙世紀とは別の暦の世界を描く作品が数多くあります。「アナザーガンダム」とも呼ばれます。日本語版Wikipediaの「ガンダムシリーズ」で確認できる暦の名前は、次のとおりです。
| 暦の名前 | 作品 |
|---|---|
| 未来世紀 | 機動武闘伝Gガンダム |
| アフターコロニー | 新機動戦記ガンダムW |
| アフターウォー | 機動新世紀ガンダムX |
| コズミック・イラ | 機動戦士ガンダムSEED / SEED DESTINY |
| 西暦 | 機動戦士ガンダム00 |
| アドバンスド・ジェネレーション | 機動戦士ガンダムAGE |
| ポスト・ディザスター | 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ |
| アド・ステラ | 機動戦士ガンダム 水星の魔女 |
| 恒暦 | 機動戦士ガンダム エイト |
これらは、基本的にそれぞれ独立した世界です。宇宙世紀の続きではなく、作品どうしも直接はつながりません。
ターンAガンダムと「黒歴史」
例外的に、宇宙世紀と深い関係を持つ作品が、『∀(ターンエー)ガンダム』です。舞台は「正暦(C.C.)」と呼ばれる暦で、物語は正暦2345年、月の民が地球へ降下する、という設定です。
ここで出てくるのが「黒歴史」という言葉です。太古の宇宙文明の時代に、長く繰り返されてきた宇宙戦争の歴史の総称で、ターンAは、その最後の大災害から復興した世界の物語です。
富野由悠季監督は、ターンAに、宇宙世紀だけでなく、未来世紀、アフターコロニー、アフターウォーなど、過去のガンダムの歴史をまとめて受け止めたい、という思いを込めたと言われています。
ただし、「SEEDや鉄血のオルフェンズなど、後発の作品も黒歴史に含まれる」という点は、そう考えられている、という解釈です。公式がはっきり定めているわけではありません。
Gのレコンギスタは「宇宙世紀のずっと先」
『Gのレコンギスタ』の舞台は、リギルド・センチュリー(R.C.)1014年です。宇宙世紀を「約1000年前の前世紀」として扱う、遠い未来の物語です。
ターンAとの前後関係は、少し複雑です。Wikipediaによると、富野監督は「ターンAの約500年後を想定した」という趣旨の発言をしています。一方で、公式の扱いは時期によって変わってきたと説明されていて、一つに決まった説明はありません。この点は、図でも点線と注釈で示しました。
これから見るなら、どこから?
ここからは、私の考えです。
- 時代順で見る:ガンダム → Ζ → ΖΖ → 逆襲のシャア、の順に見ると、人物の流れが追いやすいです。
- 短時間でつかみたい:劇場版の『逆襲のシャア』や、近年の『閃光のハサウェイ』『ジークアクス』から入る人もいます。ただ、ジークアクスは初代の登場人物や機体が出てくるため、初代を知っていると、分岐の意味が分かりやすくなります。
- 宇宙世紀以外:アナザーガンダムは、どれから見ても基本的に問題ありません。
「全部を見る必要はない」というのが、シリーズの付き合い方だと思います。
まとめ
- 宇宙世紀は、ガンダムの世界の暦で、UC0001から、作品ではUC0153まで描かれています。
- 本編は時代順に続いていて、一年戦争の外伝や前日譚が補っています。
- ジークアクスは、一年戦争の途中で歴史が分かれた、初代のパラレルワールドです。
- ターンAガンダムは、宇宙世紀を含む過去の歴史を「黒歴史」として受け止めた作品で、ほかのアナザーガンダムは基本的に別の世界です。
- Gのレコンギスタは、宇宙世紀を遠い過去にした、さらに先の未来の物語です。
作品が多いぶん、つながりが見えにくいシリーズです。まずは図で、いまどの世界を見ているのかをつかんでおくと、迷いにくくなります。
年表の中でも、とくに作品数の多い一年戦争を詳しく追いたい方向けに、関連のムック本を一つ挙げておきます。


