Kickの配信者「野田草履」や「三杯目ひかる」のプロフィールを調べていると、必ず名前が出てくる人物がいる。「金バエ」だ。ニコニコ生放送やツイキャス(TwitCasting)を中心に10年以上配信を続けてきたが、2025年に死去し、その事実は本人の発表ではなく、配信者仲間からの報告によって明らかになった。
金バエとはどんな配信者だったのか、いつ、どのように死去が公表されたのか、そして野田草履・三杯目ひかると具体的にどんな関係にあったのかを、確認できる情報の範囲で整理する。
金バエとは何者か:2ch発、10年以上続いたネット配信者
金バエは、2ちゃんねるの固定ハンドルネーム投稿者(コテハン)として活動した後、2011年末にネット配信の世界へ進出し、2012年1月頃からニコニコ生放送での配信を始めたとされる人物だ。
知名度が大きく上がったきっかけとして伝えられているのが、2012年5月の出来事だ。当時憧れていた大手配信者「NER」氏に会うため、愛知県春日井市から夜行バスで東京都世田谷区まで向かったものの、NER氏側がツイッター上で「売名乙」などと反応して対面できずに帰宅。この一連の顛末がネット上で広まり、結果的に金バエの名前が一気に知られるようになったという。
その後はニコニコ生放送からツイキャスを中心とした配信者として活動を継続。人気配信者「うんこちゃん」加藤純一や横山緑など、大手配信者との絡みでも度々話題になった人物だった。加藤純一が金バエの闘病や訃報について自身の配信で言及した場面は、複数の切り抜き動画として残っている(第三者による切り抜きのため、発言内容そのものの一次確認はできていない)。
重い病気と闘病生活
金バエは、長年の飲酒生活を背景に重度のアルコール性肝硬変を患っていたことで知られていた。報道されている範囲では、2017年2月に肝硬変・胆嚢炎・糖尿病で緊急入院、2021年9月には静脈瘤破裂で緊急搬送されている。
2023年には肝硬変による腹水が悪化し、救急搬送時に医師から「1年後には死んでしまう」と余命を宣告されたと伝えられている。それでも金バエは、体調が優れない中でも配信や自撮り投稿を続けていたという。
2025年3月、金バエの死
金バエは2025年3月4日、48歳の誕生日を迎えた配信を行っている。しかし、その直後から口から食事を取ることができなくなった。身の回りの世話をしていた女性「真央」は、本人の意思に反する形で入院させ、以後は点滴での栄養管理となった。
その後、肝性脳症の症状とみられる睡眠時間の増加がみられたが、意識ははっきりしており会話も可能だったという。最後の言葉は「あと頼む、みたいなこと」だったと、後に配信者「野田草履」が真央から聞いた内容として説明している。苦しむ様子はなく、眠っているような状態での最期だったとされる。死因は肝不全。葬儀は速やかに執り行われた。
死去したのは2025年3月中旬とされているが、具体的な日付は公表されていない。
なぜ死去はすぐに公表されなかったのか
金バエの死去は、本人の死からおよそ2ヶ月以上経った2025年5月23日になって、初めて公に明らかになった。
きっかけの一つとして指摘されているのが、X(旧Twitter)のプロフィール変化だ。金バエのXには「株式会社OneLiveアンバサダー」という肩書きが表示されていたが、2025年5月10日から11日にかけてこの表記が削除されていたことが、後になって指摘されている。
そして同年5月23日朝、配信者「三杯目ひかる」が自身のツイキャス配信で、真央から同日午前9時頃に電話があったことを報告した。電話の内容は、金バエの死去と、遺言による散骨メンバーへの指名に関する相談だったという。この時点では、死去した時期について「5月ではない」とされたのみで、詳しい日付は明かされなかった。
同日から翌日にかけて、野田草履が真央から聞いた内容として、3月中旬の詳しい経緯(誕生日配信後の入院・点滴生活・最後の言葉・死因が肝不全であること)を説明した。あわせて、真央が2ヶ月以上死去を公にしなかった理由についても、「他の配信者との間で揉め事が起きていたため」と伝えられたことを明らかにしている。
なお、死去の公表が遅れたことについては、当時のファンの間で疑問や不信感の声も一部で見られた。ただし、その具体的な内容(真央の対応に関する個別の疑惑など)については084deepsとして裏付けを確認できておらず、本記事では事実として扱わない。
野田草履・三杯目ひかるとの関係:遺言による散骨メンバー指名
金バエの死去が広く知られるようになったきっかけそのものが、「散骨メンバーへの指名」だった。真央から三杯目ひかるに伝えられた内容には、次のような一言が含まれていたという。
> 散骨のメンバーに野田(草履)さんと僕とか他に入ってるから、それは金バエさんの遺言でお願いしたい
つまり、野田草履と三杯目ひかるはいずれも、金バエ本人の遺言によって、遺骨の散骨に立ち会うメンバーとして指名されていた人物だということになる。三杯目ひかるは当時の心境について「怒りもあるし悲しみもあるし、とにかくすごい困惑してるよね」と語っている。
なお、生前の金バエを振り返るクリップ動画には「【愛弟子】三杯目ひかるについて語る【金バエ】」というタイトルのものが存在する(第三者による切り抜きのため、発言内容そのものの一次確認はできていない)。遺言による指名という確認できる事実と合わせて考えると、金バエが配信者仲間の中でも特に野田草履・三杯目ひかるを近しい存在として扱っていたことがうかがえる。
まとめ
金バエは、2ちゃんねる発の配信者として2011年末からニコニコ生放送・ツイキャスで10年以上活動を続けた人物だった。重度のアルコール性肝硬変による闘病生活を経て、2025年3月中旬に肝不全で死去。しかしその事実はすぐには公表されず、身の回りの世話をしていた真央から配信者仲間へ伝わる形で、同年5月23日になって初めて明らかになった。
死去公表のきっかけとなったのが、遺言による散骨メンバーへの指名だ。野田草履・三杯目ひかるという二人の配信者が、金バエ本人の遺言によって遺骨の散骨に立ち会う立場を託されていたことは、金バエがこの二人を特に近しい存在として見ていたことをうかがわせる。長年ネット配信を続けてきた一人の配信者の経歴とその最期は、彼と関わりのあった配信者たちの現在の活動を理解するうえでも、無視できない背景の一つといえる。



