Kickのコミュニティガイドラインは何が変わったのか(2026年改定版)

KICK

084deepsでは以前、Kickのコミュニティガイドライン(禁止事項)を解説する記事を公開した。ただしあの記事は2025年3月時点の内容にもとづいており、実は2026年3月19日、Kickはガイドラインを全面的に書き直している。この記事では、何がどう変わったのかを整理する。

机の上に置かれた六法全書

条項数は14から11に統合、ただし範囲は拡大

もっとも大きな構造的な変化は、条項の数が14項目から11項目に減ったことだ。ただし、単純に規制が緩くなったわけではない。海外の専門メディアは、条項数は減ったものの対象範囲(スコープ)自体は拡大しており、法的な厳密さが増し、全体としては以前より厳格になったと評価している。

> 出典:Streams Charts「Kick Community Guidelines 2026: New AI Rules & Policy Update」

具体的には、これまで別々の項目だった「詐欺(Scams)」「誤解を招くコンテンツ(Misleading Content)」「スパム」が、「誠実性と真正性(Integrity and Authenticity)」という一つの項目にまとめられた。

ゼロトレランスから「文脈と意図」重視へ

もう一つ注目したいのが、違反かどうかを判断する考え方そのものの変化だ。従来の厳格なゼロトレランス方式(一律に問答無用で処分する方式)から、「文脈と意図」を評価するフレームワークに変わったとされている。

具体的には、違反が偶発的なものだったか、配信者がリアルタイムでどう対応したか、被害を軽減するためにどんな行動を取ったか、といった点が考慮されるようになったという。これまで「うっかり」でも一律に処分されていたケースが、対応次第で結果が変わる可能性がある、ということになる。

> 出典:Streams Charts、StreamChat AI「Kick Community Guidelines 2026: Rules, Bans and What’s Allowed」

メール通知アイコンが表示されたスマートフォンを持つ手とノートパソコンのキーボード

未成年保護がガイドラインの最前面に

未成年保護に関するポリシーは、新しいガイドラインの中でも特に前面に押し出された項目とされている。

  • 危険な行為(スタント)は、専門家によるものに限定するルールが明記された
  • 未成年との「監督者なしでのやり取り」を禁止する新ルールが追加された
  • 年齢確認の要件が拡大された

キッカーズのルール(別記事で紹介)にも「未成年淫行禁止」という条項があったが、プラットフォーム全体としても、未成年保護がより明確なルールとして打ち出された形だ。

AI・ディープフェイクへの新ルール

2026年らしい変更点として、AI生成コンテンツやディープフェイクに関する新しいルールが追加されている。

AI生成コンテンツ自体は、厳格な開示・同意ルールを守れば許可される。一方で、実在の人物やイベントを誤解させるような「合成メディア」(ディープフェイク、音声クローンなど)を使うことは禁止される。生成AIを使った配信・コンテンツが一般化してきたことを踏まえた、時代に合わせたアップデートといえそうだ。

個人の安全・自傷行為に関する項目も拡張

「個人の安全・自傷行為(Personal Safety and Self-Harm)」の項目も拡張され、自傷・自殺を助長・指導・美化するコンテンツの禁止に加え、薬物乱用、危険なスタント、その他の危険行為も対象に含まれるようになったとされている。

また、「公共の安全(Public Safety)」に関する新しい項目も追加された。

スマートフォンで電話をする男性

ギャンブル配信のルールについて(詳細は未確認)

Kickはオンラインカジノなどのギャンブル配信でも知られるプラットフォームだが、今回の改定でギャンブル配信に関する開示・年齢表示のルールがより詳細になったという言及も一部で見られた。ただし、今回調査した範囲では、具体的にどう変わったのかまでは確認できなかった。この点は、今後Kick公式からの詳しい情報が確認でき次第、追記したい。

まとめ

Kickは2026年3月19日、コミュニティガイドラインを全面的に書き直した。条項数は14から11に減ったが、法的な厳密さは増し、全体として厳格化されたと評価されている。ゼロトレランスから「文脈と意図」を重視する方式への転換、未成年保護の強化、AI・ディープフェイクへの新ルールなど、2026年らしいアップデートが盛り込まれている。

084deepsの既存記事(2025年3月時点)を参考にしていた人は、この改定によって内容が古くなっている部分がある点に注意してほしい。

なお、今回の情報は複数の海外専門メディアの報道にもとづくもので、Kick公式の日本語での告知は確認できていない。正確な最新情報は、Kick公式のコミュニティガイドラインページでの確認をおすすめする。

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