Kickの配信者集団「キッカーズ」に、2025年12月から2026年7月まで在籍していた配信者がいる。「三杯目ひかる」だ。1軍への昇格・2軍への降格を経験したのち、2026年7月にメンバーへの脅迫行為を理由に脱退処分となり、現在は「元キッカーズ」という立場にある。
ただし三杯目ひかるは、単なる元キッカーズメンバーというだけの人物ではない。実在する格闘技イベント「タイヤファイト」の初代王者であり、格闘技メディアから継続的に取材を受けるほどの実力者でもある。さらに、2025年に亡くなった配信者「金バエ」の遺言で、遺骨の散骨に立ち会うメンバーの一人に指名されていたという経緯もある。
この記事では、三杯目ひかるがキッカーズとどう関わり、なぜ脱退することになったのか、タイヤファイトの選手としてどんな実績を残しているのか、そして金バエとどのような関係にあったのかを、確認できる情報にもとづいて整理する。
キッカーズとの関係:2軍加入から脱退までを整理
キッカーズ公式サイトの年表によれば、三杯目ひかるは2025年12月21日、栃木県那須塩原で開催された「第四回キッカーズ会議」で、しんやっちょ・スティーブ・そーくん・はしもとくんとともに2軍メンバーとして加入した。
同期加入組のはしもとくん・しんやっちょとは、その後もほぼ同じタイミングで動くことになる。2026年4月19日、「キッカーズ結成1周年イベント」内の2軍昇格審査で、はしもとくん・しんやっちょとともに1軍へ昇格。2軍加入からわずか4カ月というスピード出世だった。
しかし1軍生活は長く続かなかった。2026年5月30日、「300人チャレンジ」の失敗を受けたリスナーアンケートの結果、三杯目ひかるは再び2軍へ降格する。このとき入れ替わりで1軍に昇格したのが黒澤だった。キッカーズでは同時接続視聴者数の基準が昇格・降格に直結する組織構造になっており、これもその一環といえる。
そして2026年7月23日、キッカーズは三杯目ひかるの脱退処分を発表した。公式サイトの発表によれば、処分理由は「メンバーに対する脅迫行為および裏切り行為への唆し」。三杯目ひかるは以前から2軍監督のよっさんに対し、よっさんと過去にトラブルを起こした別の配信者を自宅に連れて行くと脅す発言をしていたとされる。さらに7月22日、キャプテン横山緑とよっさんの自宅周辺で待ち伏せをしていた別の配信者と会話した際、「自分がクビになったら一緒に(2人の)自宅へ乗り込む」と発言したという。
これを受けてキッカーズ会議が開かれ、1軍メンバーの黒澤が面談を担当したが、反省の色が見られなかったとして脱退処分が正式に決まった。加入(2025年12月)から脱退(2026年7月)までおよそ7カ月、その間に2軍→1軍→2軍→脱退という、キッカーズの中でも特に浮き沈みの激しい経歴をたどったことになる。
キッカーズ全体の現在のメンバー構成は、以下の記事で1軍・2軍・3軍別に一覧できる。
タイヤファイト初代王者としての顔
三杯目ひかるは、配信活動と並行して「タイヤファイト」という格闘技イベントの選手としても活動している。タイヤファイトは、日本タイヤファイト連盟代表・入江秀忠氏(超人イリエマン)が考案した、選手がタイヤの中に入った状態で殴り合う近距離打撃系の格闘技イベントで、構想から10年を経て2025年に初のオープン賞金トーナメントが開催された。
2025年10月13日、東京・立川コロッセオで行われた『第1回全日本タイヤファイトオープン賞金トーナメント』決勝で、三杯目ひかるは☆RYUKI☆を3ラウンドの末に判定で下し、初代優勝者となった。事前の下馬評はなく、”配信者格闘技7戦7勝”という実績を引っさげたダークホースの優勝だった。優勝直後のインタビューで本人は次のように振り返っている。
> 気持ちは今だにまだ実感が湧いてないです(笑)。(賞金は)セコンドをしてくれたVenJotaroさんのお店の開店祝いと祝勝会に使わせて頂きました
その後もタイヤファイトの選手として活動を続け、2026年6月26日開催の『タイヤファイトJAPAN2026トーナメント』では、当時の”3強”(富山王者・右乳、大阪&岐阜2県王者・武士正、そして三杯目ひかる)の一人として名前が挙がるほどの実力者になっていた。紹介記事では、右乳を第2世代とするなら三杯目ひかるは「タイヤファイト第3世代」と位置づけられている。同大会では1回戦で中川慶隆に勝利したが、準々決勝で新鋭NIKKENに敗れている。
また、堀江貴文氏やブレイキングダウンCCOの溝口勇児氏らが注目する動画企画『REAL VALUE』にも、タイヤファイトの認知拡大を目的として出演。本人もX(旧Twitter)で「今話題のリアルバリューにタイヤファイトを広めるために出ました」と発信している(2026年3月25日投稿)。
つまり三杯目ひかるは、Kickの配信者集団キッカーズの一員であったのと並行して、実在する格闘技イベントの初代王者・実力上位選手という、配信活動の外でも具体的な実績を持つ人物だということになる。
金バエとの関係
「金バエ」は、重度のアルコール性肝硬変などを患い、救急搬送・入退院を繰り返していたことで知られる配信者だった。2025年5月23日、三杯目ひかるは自身のツイキャス配信で、金バエの死去を公表している。
きっかけは、金バエの世話をしていた女性「真央」からの電話だった。三杯目ひかるは当初その内容を明かすことをためらっていたが、視聴者に問われる形で「金バエさんが亡くなっているという話でした」と公表した経緯がある。関連する報道では、金バエは2025年3月中旬に肝不全で亡くなっていたと伝えられている。
このとき三杯目ひかるが知らされた内容の中で特に重要なのが、次の一言だった。
> 散骨のメンバーに野田(草履)さんと僕とか他に入ってるから、それは金バエさんの遺言でお願いしたい
つまり三杯目ひかるは、金バエ本人の遺言によって、遺骨の散骨に立ち会うメンバーの一人に指名されていたことになる。今後の対応については、同じく指名された配信者「野田草履」と相談する意向を示していた。当時の心境について、三杯目ひかるは「怒りもあるし悲しみもあるし、とにかくすごい困惑してるよね」と語っている。
なお、生前の金バエを振り返るクリップ動画には「【愛弟子】三杯目ひかるについて語る【金バエ】」というタイトルのものが存在する(第三者による切り抜きチャンネルの投稿のため、発言内容そのものの一次確認はできていない)。ただし、遺言による散骨メンバーへの指名という確認できる事実と合わせて考えると、三杯目ひかるが配信者仲間の中でも金バエと特に近い関係にあった人物の一人だったことはうかがえる。
まとめ
三杯目ひかるは、2025年12月にキッカーズ2軍として加入し、わずか4カ月で1軍昇格を果たしたものの、2026年7月にメンバーへの脅迫行為を理由に脱退処分となった、現在は「元キッカーズ」の配信者だ。
一方で、配信活動の外では「タイヤファイト」という実在の格闘技イベントの初代王者であり、2026年時点でも”3強”の一人に数えられる実力者という顔を持つ。さらに2025年に亡くなった配信者「金バエ」からは、遺言で散骨メンバーに指名されるほど近しい存在だったことも確認できる。キッカーズでの浮き沈みだけでなく、こうした配信者コミュニティ内でのつながりや、格闘家としての実績まで含めて見ると、一つの肩書きだけでは語りきれない人物であることが分かる。
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