「中国のトランプ」Ryan Chen(陳睿)とは何者か?罰ゲームから始まったそっくりものまねの正体

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トランプ大統領そっくりの話し方と身振りで、Instagram・TikTokに数百万人規模のフォロワーを持つ中国人男性がいる。名前はRyan Chen、中国名は陳睿(チェン・ルイ)さん。重慶に住む42歳の会社員で、きっかけは友人との罰ゲームだったという。

海外ではNBC NewsやCNNが単独取材するほどの存在になっているが、日本語での紹介はまだほとんど見当たらない。この記事では、Ryan Chenさんがどんな人物で、どうやって「そっくりものまね芸人」として広がっていったのかを、確認できた情報をもとに整理する。

Ryan Chen(陳睿)さんはどんな人物か

Ryan Chenさんは中国・重慶市在住の42歳。人口3,000万人超の直轄市・重慶で、もともとはマーケティングマネージャーとして働いており、現在は建築設計会社でビジネスマネージャーを務めている。

一人っ子として育ち、父親は長江の水運業、母親は繊維製造業に携わっていたとされる。留学経験はなく、独学と米国のテレビ番組を通じて英語を身につけたという。四川省成都の大学に進学した経歴も報じられている。

ここで一つ注意したいのが、「陳睿」という名前だ。日本語版Wikipediaにも「陳睿」のページが存在するが、これは中国の動画共有サービス大手・bilibiliの董事長兼CEOを務める実業家(1978年生、四川省成都出身)のページで、今回紹介するものまね芸人のRyan Chenさんとは同姓同名の別人にあたる。検索する際は混同しないよう注意したい。

きっかけは友人との罰ゲーム

Ryan Chenさんがトランプ大統領のものまねを始めたのは、2024年秋のことだ。友人との「真実か大胆か(Truth or Dare)」ゲームに負け、罰ゲームとして中国のSNS「抖音(Douyin)」にトランプ大統領のものまね動画を投稿したのが最初だったという。

当初は政治的な意図のない、ただの悪ふざけだった。しかし動画は想定以上に拡散し、Chenさん本人はCNNの取材に対して「とても良い反応(トラフィック)だと思った。それ以来ずっと続けている」と振り返っている。

2024年11月にトランプ氏が米大統領選で再選を果たすと、Chenさんは活動の舞台をInstagramやTikTokといった米国系プラットフォームにも広げた。さらに2025年前半、米国でTikTok利用者の一部が一時的に中国系アプリ「RedNote(小紅書)」へ移動する動きがあった際、Chenさんはこのタイミングで米国側の視聴者を大きく獲得したとみられている。

政治風刺ではなく「文化の架け橋」を意識した内容

Chenさんの動画は主に英語(中国語字幕付き)で制作されており、トランプ氏特有の話し方や身振り、ヴィレッジ・ピープルの「YMCA」に合わせたダンスなどを再現している。実際にCNNの記者がChenさんに密着した映像を見ると、そっくりぶりが伝わってくる。

特徴的なのは、政治的な風刺には踏み込まない姿勢を徹底している点だ。動画の内容は中国料理の紹介や重慶の観光地案内、異文化交流ネタといった、あくまでエンターテインメントに寄せたものになっている。中国国内では政治的な発信がアカウント停止などのリスクにつながりかねないため、意図的に政治色を避けているとみられる。

地元・重慶の観光局から依頼を受け、外国人インフルエンサーを重慶の名所「洪崖洞」などに案内する動画を制作したこともある。Chenさん自身は自らを「文化の架け橋」と位置づけ、「国際的なネットユーザーと中国文化をつなぐ、ユーモラスな形での異なる視点を提供したい」とコメントしている。

フォロワー拡大とメディアの反応

NBC Newsの取材時点(2025年後半)で、ChenさんのフォロワーはInstagramで約99.5万人、TikTokで約90万人に上っていた。中国国内のプラットフォーム「抖音」でも2025年末時点で約130万人のフォロワーを抱えていたと報じられている。

活動の幅も広がり、のちにはバイデン前大統領、オバマ元大統領、JDヴァンス副大統領のものまねにも挑戦するようになった。収入源は広告出演やイベント出演、企業パーティーでの余興などだという。

2025年9月には、米メディアとして初めてNBC Newsの単独取材に応じた。米国への渡航経験はまだないとのことだが、「もしトランプ氏本人に会えたら、重慶への訪問を誘いたい」と語っている。

日本ではまだ知られていない存在

084deepsが検索した限り、2026年9月時点でRyan Chen(陳睿)さんを本格的に紹介する日本語記事はほぼ見当たらない。個人ブログで簡単に触れられている程度で、大手メディアやまとめサイトでの紹介はまだ確認できなかった。

084deepsでは以前、女性用ハイヒールを履いて走る姿がSNSで話題になった中国人男性「ハイヒールおじさん」を、日本でまだ知られていない段階から紹介したことがある。その後、チョコレートプラネットの松尾駿さんが本人のものまねを披露して話題になった経緯もあった。

Ryan Chenさんのケースも、中国国内やアメリカでの人気が先行し、日本ではこれから知られていく段階にあるといえそうだ。もし今後、日本のテレビやSNSで本人の存在が取り上げられることがあれば、今回の記事がその予習として役立つはずだ。

ちなみにChenさんは留学経験がなく、独学と『フレンズ』『ビッグバンセオリー』といった米国の海外ドラマを見て英語を身につけたという。同じように海外ドラマを教材に英語力を伸ばしたい人には、こんな一冊もある。

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まとめ

Ryan Chen(陳睿)さんは、重慶在住の42歳の会社員でありながら、友人との罰ゲームがきっかけでトランプ大統領のものまね動画を投稿し、わずか1年ほどでInstagram・TikTok合計200万人規模のフォロワーを獲得した人物だ。

政治風刺ではなく観光PRや異文化交流のエンタメとして徹底している姿勢が、中国国内での活動継続と、NBC News・CNNといった欧米大手メディアの取材につながっている。日本語での紹介はまだ少ないが、今後SNSや報道で目にする機会が増えていく可能性がある人物として、押さえておきたい。

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